鉾田・旭南小 福島の復興支援 ヒマワリの種採取、送付へ
東日本大震災からの復興を支援する「福島ひまわり里親プロジェクト」に取り組む鉾田市樅山の市立旭南小(清水政信校長、児童112人)で13日、児童たちが校庭で育てたヒマワリの種を採取した。種はプロジェクトを主催するNPO法人「チームふくしま」に送られる。
プロジェクトは、ヒマワリの種を賛同者に購入・栽培してもらい、採れた種を同法人に送り返すもの。種は福島県内でまき、花を咲かせる。観光や障害者雇用、東京電力福島第1原発事故の風化防止に役立てることなどが狙い。
ヒマワリの栽培は全児童で行い、採取作業は3、6年生が担当。9月下旬に刈り取り、乾燥させた花首から、種を丁寧に採った。スズメに食べられ採取量は予定を下回ったというが、児童会長の6年、鈴木大晴君(12)は「大事なのは量より思いやり」と、福島の人々への思いを口にした。
同小は、2015年からプロジェクトに参加。原発事故後に同県富岡町から避難し、同小に在学した2人の姉妹が呼び掛けたことがきっかけだった。
姉妹は同年、福島に戻ったが、児童会が中心となり「旭南ひまわりプロジェクト」の名で継続。当初は校庭の外周70平方メートルで栽培していたが、今では400平方メートルまで広げ、夏にはヒマワリが咲き誇っている。
今後もプロジェクトは継続する方針。清水校長は「震災を忘れていないという気持ちを(福島に)届けたい。活動を通じ、子どもたちの人を思いやる気持ちを育てたい」と話した。