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逃げ遅れ、感染症防げ 茨城県と坂東市 合同で避難力強化訓練

避難力強化訓練で、パーティションや個室を作る坂東市職員ら=同市立七重小学校
避難力強化訓練で、パーティションや個室を作る坂東市職員ら=同市立七重小学校


水害などの自然災害発生の恐れがある際に、住民の逃げ遅れを防ぐとともに避難所における新型コロナウイルス感染症対策の確認などを目的に、茨城県と坂東市は10月31日、坂東市立七重小学校(同市借宿)をメイン会場に、避難力強化訓練を実施した。

訓練は、同市に隣接する利根川が避難判断推移に到達し、今後もさらなる水位の上昇が予想されることから、市は警戒レベル3に当たる「避難準備・高齢者等避難開始」を発令。指定避難所を開設する想定で実施した。午前9時半から市の情報メールと防災ラジオで、住民に指定避難所への早めの避難を呼び掛けた。

指定避難所の一つである七重小では、県や市の関係者らが体育館にコロナ対策として段ボールパーティションを組み立てて設置。一般避難者と要配慮者のスペースをパーティションで仕切ったほか、おむつ交換スペースを含めた個室を段ボールで9部屋製作した。また、一般避難者同士の間隔を1メートルから1.5メートルずつ空けるなどして密を回避した。

県防災・危機管理部の堀江英夫部長は「まずは、災害時の行動計画である『マイ・タイムライン』を作成し、逃げ遅れ防止を図ることが重要」と指摘。その上で「新型コロナなどの感染症が心配で避難所に行けないということがあってはならない。きちんと健康チェックやパーティションで区切るなど、安心して避難してもらえるような避難所の運営が必要になってくる」と話した。

市職員の訓練の様子を見守った木村敏文市長は「住民が『自分はどのような行動を取らなけらばならないのか』と認識するには迅速な情報提供が必要。行政の情報発信力強化は欠かせない。今回の訓練で、情報発信を職員の職務として強く認識してほしい」と気を引き締めた。



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