八千代でシカ目撃 茨城県、野生生息せず

八千代町内でシカが目撃されていたことが、11日までに分かった。1頭とみられる。町は近づかないよう注意を呼び掛け、下妻署も防犯メールで周知した。日立市かみね動物園は「シカで間違いない。お尻が白く、走り方がイヌやイノシシとも違う」としている。同園によると、このシカが野生かどうかは不明だが、茨城県で野生シカが目撃されるのは珍しいという。
町産業振興課や目撃者によると、シカは10日、同町中野や同町仁江戸で目撃された。同町新井、農業、矢中孝夫さん(43)は、午前11時20分ごろ、中野地区の水田でトラクターを運転中、80〜100メートル前方で発見。「一瞬、大きいイヌかと思ったが、走り方や姿が違う。尻尾が白く、シカだと思った。かなりびっくりした」と振り返った。
同課は同日午後、仁江戸地区で、県県西県民センターや県猟友会鬼怒支部八千代分会と捜索したが、確認したのは足跡のようなものだけだった。
かみね動物園の担当者は「山を越えてきたのかどうか。基本的に茨城にシカは分布していない」と話した。