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集中力低下や記憶障害 新型コロナ、若い世代も注意を 茨城県、後遺症の長期化警鐘

新型コロナウイルス感染後遺症について説明する安田貢医師=県庁
新型コロナウイルス感染後遺症について説明する安田貢医師=県庁


新型コロナウイルスに感染した後も数カ月にわたり息苦しさや倦怠(けんたい)感が続き、感染直後には見られなかった集中力の低下や記憶障害などの症状が報告されているとして、茨城県があらためて感染予防の徹底を呼び掛けている。県医療統括監で水戸医療センター救命救急センター長の安田貢医師は「『若いから軽症で済む』という気の緩みが、実はそれだけでは済まない場合がある」と話す。

安田医師によると、回復患者を追跡調査したドイツの論文では、既往症や重症度などに関係なく、8割で心臓の病変、6割で心不全などの心筋炎症が進行していた。

また8月報告のフランスの論文によると、発症110日後も続いていた症状として、倦怠感(55%)▽呼吸困難(42%)▽記憶障害(34%)▽睡眠障害(31%)▽集中力散漫(28%)▽脱毛(20%)-などがあった。

国立国際医療研究センター病院が10月に報告した追跡調査では、発症から4カ月後の時点で、約1割に呼吸困難と倦怠感、嗅覚障害が確認された。遅発性の症状として脱毛(24%)も確認された。

安田医師は、こうした症状は幅広い世代に見られるとして「急性期は高齢者が命に関わるため注意が必要と強調されてきたが、若い世代も自分のために感染を防ぐ意識を持ってほしい」としている。



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