全線再開へ鉄橋つながる 大子の水郡線
一昨年の台風19号で流失したJR水郡線の第6久慈川橋梁(きょうりょう)(袋田-常陸大子駅間)の復旧工事で、両岸から組み立てていた橋桁(はしげた)が7日、久慈川の河川中央にある橋脚部に到達し、橋桁が一つにつながった。現場近くでは運転再開を待ち望む地元住民が見守った。
JR東日本水戸支社によると、工事は完成に向け8割の段階まで進んでいるとし、3月27日に全線運転再開を目指している。この日は、川岸からクレーンでつり下げた約10メートルの部材を、作業員数人が橋の足場から受け取り、橋脚に接合した。工事の様子を見に来た大子町袋田、龍泰院の出村尚英住職(60)は「この橋は大子町にとって復興のシンボル。一番列車が橋を通るときは出迎えたい」と話した。
橋は桁が三角形の連なった構造の「トラス橋」として2月中に完成し、3月からはレールの敷設や信号などの設備工事が始まる。