食べると一年風邪をひかない? ならせ餅 つくばで無病息災願い伝統行事
五穀豊穣(ほうじょう)と無病息災を願い、木の枝に丸めた餅を飾る小正月(15日)の伝統行事「ならせ餅」が14日、つくば市柳橋の農産物直売所「みずほの村市場」で行われ、買い物客らが飾り付け作業を見守った。
養蚕が盛んな地域では「まゆ玉」とも呼ばれ、小正月の前日に餅をつき、木にならせることで豊作を願う。この日は出荷農家らが協力し合い、西暦にちなんだ2021個の紅白餅を高さ約7メートルのケヤキに飾り付けた。買い物客も手が届く枝に餅を挿して飾り付けを体験した。
家族で訪れたつくば市内の男性会社員(45)は「以前は知らなかったが、こうした正月行事があることを数年前に知り、それからは毎年来ています」と話した。
ならせ餅は「20日の風にあわせるな」との言い伝えがあり、19日にもぎ取り、20日に先着400人にプレゼントする。同直売所の高橋広樹取締役生産研究部長は「ならせ餅を食べると一年間風邪をひかないと言われている行事です」と話していた。