茨城県知事選 自民県連、大井川氏推薦へ 政策協定締結も
任期満了(9月25日)に伴う茨城県知事選を巡り、自民党県連は22日、現在1期目の現職、大井川和彦知事(56)を推薦する方針を固めた。県議会最大会派・いばらき自民党が同日の議員会で推薦について全会一致で了承した。事実上の内定とされ、県連は近く選挙対策委員会を開き、正式決定する。県連によると、大井川氏自身から昨年12月、推薦依頼が出されていた。議員会では、知事選に向け、大井川氏と政策協定を締結する方針も確認された。
議員会終了後、西條昌良県連幹事長は「(議員会での了承を受け)内定した。梶山(弘志)会長からは一堂に会し丁寧に(協議を)前向きに進めてほしいと言われていた。反対意見はなかった」と説明した。
政策協定について、西條幹事長は、大井川氏との間で「基本的に合意している」と説明。内容は、県の基本計画作成時などに、議会や自民党側に説明し議論することや同党の政策大綱を組み入れることなどに加え、双方の選挙協力を柱とする方向という。
議員会では、4年目を迎えた大井川県政の検証についても意見を交わした。企業立地面積1位や魅力度ランキング上昇、県庁改革、教育改革、新型コロナウイルス対策などを評価する声がある一方、政策決定について「もう少し丁寧に」との苦言も出たという。
同党県連は、新型コロナ感染拡大に伴う政府の緊急事態宣言などの状況を見ながら、近く選対委員会で推薦を正式決定した上で、2月下旬に開催予定の県連大会で報告する予定。
同党県連によると、大井川氏は昨年12月24日、都内で梶山会長と会い、再選出馬の意向を伝え、推薦を依頼した。それに先立ち、県連は同15日、知事選の対応を巡り、各期別代表者会議と議員会で幹部一任を決めていた。
大井川氏は推薦依頼を巡り、これまで「梶山会長に会ったのは事実だが、それ以外はコメントを差し控える」と述べるにとどめ、22日の茨城新聞の取材に対しても「今の段階ではコメントは控える」と話した。
大井川氏は17年の前回知事選で自民党などの推薦を受け初当選。次期知事選では、今のところほかに立候補に向けた目立った動きは見られない。