コロナワクチン優先接種156カ所選定 医療従事者希望9万人

茨城県は26日、新型コロナウイルスワクチンの医療従事者向け優先接種の拠点として、県内156医療機関(速報値)を選定したことを明らかにした。医師や看護師ら接種希望者数は推計で約9万人に上り、3月から始める。同日県庁で開いた県新型コロナウイルス感染症対策協議会(委員長・岡部信彦川崎市健康安全研究所長)で示した。
国は医療従事者を優先接種させる方針で、県内ではともに国立病院機構の水戸医療センター(茨城町)と茨城東病院(東海村)で、国直轄の先行接種が2月末を目途に行われる見通しという。それ以外の医療従事者を県が担当する。対象は、歯科を含む医師や看護師、事務職員、薬剤師ら薬局のスタッフのほか、新型コロナに対応する行政職員や救急隊員ら。県は2月下旬までに接種予定者リストを作成し、具体的な接種場所を調整する。
会合では、接種を担う医療機関側から、必要な人員や時間などに関する質問が多く出た。医療従事者に続く高齢者や一般の人への接種に向けて岡部委員長は「落ち着いて接種を受けられる環境を設定し、地域で接種率の競い合いにならないような工夫が必要だ」と語った。
協議会ではほかに、新型コロナの症状が回復し退院基準を満たした患者の受け皿確保についても課題を共有した。