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郷土の刀剣文化紹介 茨城県立歴史館で企画展開幕 目玉は日本最大の古代刀「直刀」

茨城の刀剣文化を伝える企画展「鋼と色金-茨城の刀剣と刀装-」=水戸市緑町
茨城の刀剣文化を伝える企画展「鋼と色金-茨城の刀剣と刀装-」=水戸市緑町


■名品216点、多彩な美

茨城県内で作られた刀剣類を紹介する企画展「鋼と色金-茨城の刀剣と刀装-」が20日、水戸市緑町の県立歴史館で始まった。水戸藩で作られた日本刀を中心に、奈良・平安-大正時代までに作られた県内の名品216点を展示。郷土の刀剣文化を紹介し、日本刀の美を堪能できる内容になっている。4月11日まで。

江戸後期から幕末にかけて、県内で刀が盛んに生産されていたことを知ってもらうのが狙い。見どころは刀剣、刀装(刀のつばなど外装部品)などの多彩さ。日本刀のほか、古社・大名家由来の名刀や、郷土の刀剣文化を物語る史料も紹介している。タイトルにある「鋼」は鉄と炭素を含む日本刀の材質で、「色金」は色とりどりの合金の総称。

目玉は、鹿島神宮所蔵の国宝「直刀」。奈良・平安期に作られた約2メートル56センチの長さで、県内の社寺に納められた刀剣の中で最も古く、現存する日本最大の古代刀とされる。そのほか、水戸藩領域内で作られた刀剣を中心に陳列し、幕藩体制が刀剣の生産に及ぼした影響なども伝えている。

日本刀はここ数年、ゲーム「刀剣乱舞」や大ヒット漫画「鬼滅の刃」の影響で若い世代間でも人気が出ている。同館では初心者でも楽しめるように「日本刀の鑑賞法」や「日本刀の材質や製造技法」を紹介するコーナーを入り口に用意した。

同館学芸課の田中伸吾さん(31)は「刀剣は本質的には武器だが、美術的価値が高く、神との結び付きがあることなど、いろいろな見方ができる」と話し、来場に期待する。

同館主催。茨城新聞社など後援。午前9時半〜午後5時。月曜休館。入場料一般610円、大学生320円、満70歳以上300円、高校生以下無料。問い合わせは同館(電)029(225)4425



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