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《連載:筑西市の課題・市長選を前に》(上) 人口減少

筑西市役所のキッズコーナー「ちっくんひろば」利用を縁に、会話を楽しむ親子ら。同市は子育て支援策の拡充に取り組んでいる=同市丙
筑西市役所のキッズコーナー「ちっくんひろば」利用を縁に、会話を楽しむ親子ら。同市は子育て支援策の拡充に取り組んでいる=同市丙


茨城県筑西市長選は4月4日告示、同11日投開票で行われる。同市の課題と可能性を探った。

「子育て支援の充実はとてもありがたい。育児用品やおむつ代に当てたい」「とてもうれしい。筑西市民で良かった」

2020年6月、筑西市役所で初めて開かれた「誕生祝い金贈呈式」で、出席した母親たちの口から喜びの声があふれた。

同市は同年4月に「誕生祝い金」制度を創設。申請者に対し第1子から1人20万円の支給を開始した。市側は、出産費用のうち約20万円が自己負担になっていると分析し、支援策の「目玉」として実施に踏み切った。市は「全国でも第1子から誕生祝い金20万円を支給している市町村はほかにない」と胸を張る。同4月から21年1月末までに申請が認められた子ども数は380人で、3月末までに計7600万円が支払われる。

▽戦略的推進
近年の子育て支援策の拡充ぶりは目を見張る。市は、人口減少対策を戦略的に推進しようと、19年4月に人口対策部を設置。また妊娠期から子育て期まで切れ目なく行政支援しようと、こども部を創設した。母子保健分野と児童福祉分野を統合した部署を設けたのは県内初めてだ。

こども部は「人口対策を牽引(けんいん)している」と自負する。保育料の安さも同市の大きなアピールポイントになってきた。3歳未満が最高でも月額4万円。「つくば市の約半分で済む」と胸を張る。第2子以降の保育料は全額助成される。市独自の相談業務も拡充している。育児相談は好評を得て、現行の月3回を、4月から月4回に増やす。

▽10万人割れ
同市の常住人口は20年10月、10万人割れした。21年1月1日現在から社会的要因による人口の増減が増加に転じ、2月、3月と微増傾向にある。人口対策部は「定住と子育ての両支援策の効果によって、人口減少のスピードが緩和されてきている」と分析する。しかし、死亡者数が出生者数を上回る自然減は続いており、それを社会的要因による人口の増加で補える状況には至っていない。

子育て環境では、金銭面以外の支援の必要性を指摘する声もある。市内のある保育園関係者は「他の市町村に比べ、公園が少ないと感じている。児童公園も多くは駐車場がなく、遠くから出掛けることができない。加えてコロナ禍で、屋外の遊び場が限られている」と指摘した。

子育て支援策の充実は、市が独自色を強めるほど、市の一般財源の負担も増す傾向がある。人口減少対策としての費用対効果のバランスが、市民目線で厳しく求められる。



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