《新型コロナ》高齢者向けワクチン接種 茨城県内13市、月内開始 65歳未満、9割未定

■当面は施設中心
新型コロナウイルスのワクチン接種が週明けの26日以降、茨城県内の市町村でも本格化する見通しだ。26日と5月3日の各週に全市町村へ高齢者向けのワクチンが届くためで、茨城新聞のまとめでは、4月中の接種開始を見込むのは、現在実施中の6市を含む13市に上る。当面は高齢者施設などが中心で、一般の高齢者の接種開始について、多くの市町村は5月中旬から下旬以降を見込む。その後のワクチン供給が見通せない中、65歳未満については、9割以上の41市町村が開始時期を「未定」としている。
市町村主体の接種で優先順位が一番高い高齢者施設の入所者などについて、既に水戸市やつくば市などが実施中。常総、守谷、神栖の各市が26日の接種開始を予定し、日立、土浦など4市も4月中の接種開始を見込む。残りの市町村も5月上旬から中旬にかけて順次、開始する見通し。
障害者支援施設等を挟んで実施される在宅など一般の高齢者では、県内で最も早く開始を予定するのは古河市の5月1日。下妻市は同4日、取手市も同8日に開始予定。大半の市町村が5月中の接種開始を見込む一方、水戸市など6市町が6月以降となる見通しで、日立市など5市町が現段階で「未定」としている。
ワクチンの継続的な供給が見通せない中、さらに各自治体が対応に苦慮するのが、65歳未満の接種だ。「未定」以外の回答で、最も時期が早かったのは、下妻市の「7月中旬予定」。常陸太田市は「8月に始めたい」、かすみがうら市は「9月以降」と回答した。
集団・個別の接種方式については、「集団のみ」が古河、城里、五霞、境の4市町、「集団主体」がつくばみらい市、「個別のみ」が石岡、鉾田、東海、大子、美浦の5市町村、「個別主体」が日立、結城、つくば、桜川、河内の5市町。残り29市町は「集団と個別の併用」とした。
医療従事者への接種遅れに伴う高齢者向けワクチンの振り替えについては、日立や古河など15市町が検討を含め、必要に応じて実施する意向を示した。