常陸太田市長に宮田氏 元副市長 無投票で初当選

任期満了に伴う茨城県常陸太田市長選は9日告示され、無所属新人の元同市副市長、宮田達夫氏(67)以外に立候補の届け出がなく、宮田氏が無投票で初当選した。同市長選は2009年から4回連続で無投票となった。
現職の大久保太一氏の引退表明を受け、宮田氏は「進行中の大きな三つのプロジェクトを仕上げ、次の世代につないでほしい」との要請を周囲から受け出馬を決意。東部土地区画整理事業地への企業誘致や、(仮称)真弓トンネルの開通、山吹運動公園に整備予定の新体育館建設の3事業を着実に完成に導くことを使命と公言した。
ほかに、安全安心なまちづくり▽健康で快適な市民生活の実現▽少子化人口減少対策▽活力ある産業づくり-などを公約に掲げた。
高校の同級生を中心に組織された支援団体「魅力全開・常陸太田の会」が活動を支え、38年間務めた県職員や副市長としての経験と実績などを訴えながら知名度アップを図った。
告示日の9日は新型コロナウイルス感染症の感染防止のため、関係者のみで出発式を行い、市北部の里美地区から南下するコースで選挙カーを走らせた。
午後5時に同市馬場町の選挙事務所に無投票当選の知らせが入ると、集まっていた支持者から大きな拍手が送られた。宮田氏は「市民から寄せられた要望をきっちりと仕事で返していきたい。若者から高齢者までがワクワクするような市政運営を行っていきたい」と抱負を語った。
【宮田達夫(みやたたつお)氏の略歴】
当選1回。元常陸太田市副市長、県理事兼産業立地推進東京本部長。早稲田大卒。馬場町