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《解説》河内町長選 合意形成を怠るな

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茨城県河内町長選は、野沢良治氏(62)が新人同士の一騎打ちを制した。退任する現職が後を託した候補だ。路線は継承されることだろう。町直売所の再開や廃校の利活用といった宿題の解決が急務になる。速やかな方向付けを期待する。

アイデアマンと評される現町長。全ての町立小中学校を一つにまとめたり、廃校に企業や事業所を誘致したりした。少子化を踏まえるとともに、地域活性化を図った取り組みだ。バトンをつなぐ以上、一層の創意工夫が問われる。

過去には、町長交代で不和が露呈した。町直売所の争いが一例だ。町が決めた直営の方針に絡み、施設の指定管理者で前町長が社長の第三セクターと溝が深まった。訴訟に発展し、明け渡しを求めた町の主張が認められたものの、施設は休止状態が続く。前町長が応援した相手陣営が、現町政を論難したのも、こうした事情を抜きに語れまい。

自身が訴えた「夢ある町」に協調は欠かせない。合意形成を怠れば、清新な政策も思い付きと化す。異なる意見を入れ、決着点を見いだす姿勢が求められる。町議当選5回、議長も務めた経験が生きるはずだ。

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