衆院選小選挙区 茨城7区立候補者の横顔(届け出順)
衆院選が19日公示された。茨城県内の小選挙区立候補者の横顔を紹介する。
■永岡桂子(ながおかけいこ)さん(自民・前) 生活に密着した政治
「庶民感覚の国会議員も必要」。主婦の経験を生かし、生活に密着した政治を心掛け、消費者保護や貧困世帯の支援、災害対策などに注力。特に、2015年の常総水害を受け、5カ年計画で始まった治水対策「鬼怒川緊急対策プロジェクト」では、つくば市出身の石井啓一国土交通相や河野太郎防災担当相=ともに当時=らと連携し、地域防災力の向上に奔走した。
今回の選挙戦を「与野党対決が明確になった初めての選挙」と位置付け、「政権与党として立憲民主党には負けられない」と、小選挙区での絶対勝利を誓う。これまではなかなか足並みがそろわなかった選挙区内の8首長や県議団に加え、連立を組む公明党の支援を初めて受ける。
趣味は料理。1歳と6歳の孫とはオンラインで交流をしているが、1歳の男の子にはまだ会ったことがなく、「早く会いたいと心の底から願っている」。古河市東本町。67歳。
■水梨伸晃(みずなしのぶあき)さん(維新・新) 若い力を前面に出す
大臣や副大臣の経験がある両前職が争う注目区に、第三の選択肢として名乗りを上げた。地方選を含め初めての選挙戦に挑む牛久市出身の42歳は「若い力を前面に出していく」と意欲。世代交代を訴える。
3児の父親で「一番子育てが大変な時期」と日々、奮闘。所得格差で教育機会の選択肢が狭められることを憂慮し、幼児教育から大学までを対象に「教育費の完全無償化、ここを一番に推し進めたい」と語る。
明海大中退。長年、アミューズメント業界に身を置き、山形県内で働いた会社が倒産するタイミングで2020年1月に退職。その後、以前から興味のあった政治の道を模索し、「身を切る改革」に引かれて、今年5月から石井章参院議員の私設秘書となった。
好きな言葉は「感謝」。「出会った人、全てに感謝の気持ちがある」と話す。趣味は「子育て」ときっぱり。妻と子どもたちの5人暮らし。同市柏田町。
■中村喜四郎(なかむらきしろう)さん(立民・前) 民主主義を取り戻す
「日本再建を目指している。投票率を10%上げて真の民主主義を取り戻す」
2020年に立憲民主党入り。一方で「国民を大切にする政治をするのは、これまでと何も変わらない」と、選挙戦では前回と同様に「党より人」を掲げる。
権威主義的で自浄能力を失ったとする自民に緊張感をもたらすとして「与野党伯仲」を主張。野党共闘の実現へ、投票率アップの署名活動や各地の知事選、首長選での野党候補の支援を積極的に行った。
首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の開通に伴い、企業進出が進む県西地域を「茨城で一番伸びる」とみる。「地元の大動脈を生かせる政治、受け皿づくりをしないといけない」。動きを加速させる手段として、さらなる自治体合併の必要性を強調する。
ウオーキングを20キロ以上こなし、体力維持の努力を惜しまない。座右の銘は「疾風に勁草(けいそう)を知る」。妻と2人暮らし。境町。72歳。