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衆院選茨城5区 激戦区4人駆ける 唯一の日曜、支持訴え

有権者に支持を訴える飯田美弥子氏=日立市内、有権者と拳を合わせる石川昭政氏=東海村内、街頭で演説する浅野哲氏=北茨城市内、路上で有権者に手を振る田村弘氏=北茨城市内(右から)
有権者に支持を訴える飯田美弥子氏=日立市内、有権者と拳を合わせる石川昭政氏=東海村内、街頭で演説する浅野哲氏=北茨城市内、路上で有権者に手を振る田村弘氏=北茨城市内(右から)


衆院選期間唯一の「選挙サンデー」となった24日、候補者は選挙区内を走り回った。茨城県北臨海部の茨城5区は4人が立候補、前職2人がつばぜり合いを演じ、新人2人が絡む激戦が展開されている。(届け出順)

■エネルギーの転換を
共産新人の飯田美弥子氏(61)はこの日、午前中は日立市、午後は東海村を精力的に回った。最も力を入れる日本原子力発電東海第2原発を巡っては「再稼働反対と廃炉を求める。持続可能なエネルギーに転換していく」と主張した。

弁護士として福島原発事故訴訟の弁護団に加わった経験から「10年前の福島は未来の県北だ。今も苦しんでいる人がいる」と力説し、「次世代にクリーンな地球をつなぎたい」。

男女の賃金格差解消や選択的夫婦別姓導入の必要性にも時間を割いた。

選挙カーは細かな路地を走りながら「違法な政治を終わりにし、命を守る政治へ」と連呼。ピンク色のジャンパー姿の支援者とともにビラを配る飯田氏は住宅街の一角などでマイクを持ち、「誰もが大切にされ、憲法が生かされる社会にするために国会で仕事をさせてほしい」と訴えた。

■現場主義の姿勢強調
自民前職の石川昭政氏(49)は午前中、日立市内の児童公園で演説し、「地域を回って声を聞く活動を積み重ねてきた。現場主義で貫いてきた国会議員としてのスタイルだ」と力説。新型コロナウイルス対策で、ワクチン職域接種の加速のほか、通所在宅系の介護従事者を優先接種の対象とするよう政府に働き掛けた実績も強調した。

午後は東海村の商業施設前でマイクを握り、「自民と公明がしっかりハンドルを握って国民生活が安定できるようにやっているから今、(感染が)落ち着いてきている」と強調した。

青いウインドブレーカー姿で、各所に集まった支援者一人一人と言葉を交わし、写真撮影にも気軽に応じる。大物弁士が続々と応援に駆け付け、陣営は盛り上がる。激しい選挙戦も石川氏は「順調だ」と語り、終盤戦に向け「このまま駆け抜ける」と意気込んだ。

■政治の信頼取り戻す
「いってらっしゃい」

国民前職、浅野哲氏(39)は午前7時から1時間、北茨城市内の国道6号交差点に立ち、行き交う車両に手を振り続けた。

比例復活で初当選した浅野氏は今回、「小選挙区で負けたら終わり」(労組幹部)との悲壮な覚悟で2期目に挑む。日立製作所労組出身で、労働界が総力を挙げて支援。「働く者の代表」を国政に出し続けてきた牙城だが、危機感は強い。

「政治の信頼を取り戻す。私は信念を曲げない」。浅野氏は候補者調整の動きを批判し、「真っすぐな政治の実現」を強調。地域活性化、県北振興との3本柱を訴えた。この日は高萩、日立両市も回った。組織固めを図る一方、若者への訴え強化としてツイッターで連日、動画を発信する。

折り返しに「まだ一歩も二歩も足りない。さらに加速させる」とかすれた声で投開票日を見据えた。

■原発処理水巡り主張
国政選挙初挑戦となる無所属新人、田村弘氏(49)は、選挙カーを自ら運転し、支持を訴えた。北茨城市内や日立市内でつじ立ちし、「(福島第1原発の)処理水のこと一緒に考えましょう」と書かれたカードを手に呼び掛けた。



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