衆院選31日投票 一騎打ち、運命の日へ 激戦、声絞り出す候補者 茨城1、6区
衆院選は30日、選挙戦最終日を迎え、茨城県内の各候補者は最後の訴えに熱を込めた。ともに自民前職と野党系候補の一騎打ちとなった1区と6区では、各候補者が人口の多い水戸市やつくば市、土浦市などを中心に懸命に支持を訴えた。
【1区】
■福島氏、政治刷新を
無所属元職の福島伸享氏は午前中から終日、水戸市内を回った。午後4時、同市泉町の京成百貨店前で最後の街頭演説。多くの支持者が集まり、県議や市議も応援に駆け付けた。同級生やボランティアら8人が応援弁士として立った。
野党系の無所属候補として政治刷新を訴え、「政治家こそ国民に尽くす存在でなければならない。投票する皆さんが主役。当たり前の政治をこの茨城1区から取り戻す戦い」と強調。「新しい政治をつくるため覚悟を持って行動し、身を捨てて働く。そんな政治家であり続けることを約束する」と支持を呼び掛けた。
■田所氏、政権の継続
自民前職の田所嘉徳氏は午前中、出身地の筑西市や桜川市などを遊説し、午後は大票田の水戸市で最後の訴えを行った。
午後4時すぎ、JR水戸駅南口の街頭演説には、大井川和彦知事や参院議員、地方議員が応援に駆け付けた。支援者を前に「無所属の相手候補では国と地方を結ぶ役割はできない」と強調。「懸け橋となれるのは与党議員。お願いします」と力を込めた。
台風被害を受けた那珂川の治水事業など実績をアピール。「1区の代表として仕事ができ誇りに思う」と述べ、自公連立の安定政権の継続を訴えた。
【6区】
■青山氏、あるべき姿
前回は比例復活で、今回こそ選挙区当選を目指す立民前職の青山大人氏は午後5時、県議時代から地盤を培った地元の土浦市で街頭に立った。
同市真鍋新町では応援の市議らと共に地元出身を強調した上で、「与党と野党が互いに攻撃し合うような政治はやりたくない。あるべき政治の姿に変えられるのは皆さん一人一人の思い。私にとっても一番の財産」と訴えた。
午後7時、土浦市役所前で最後の演説を行い、「相手候補に一歩及んでいない。あと一歩、もう一押し、皆さんの力をお借りしたい」と声を絞り出した。
■国光氏、勝負の演説
自民前職の国光文乃氏は午前11時、土浦市大和町の同市役所横の広場でマイクを握った。「前回選挙は私の力不足で土浦では厳しい結果だった。今回、まさに土浦で勝負が決まる。皆さまの代弁者として仕事をさせてください」と涙ぐみながら頭を下げた。会場には国会議員や県議らが駆け付けた。終了後は支援者とグータッチを交わすと、車に乗り込み遊説に向かった。
午後6時、つくば市研究学園の商業施設前で、最後の街頭演説。「コロナを乗り越える夢を託してほしい。つくばを制する者が選挙を制する」と最後まで支持を訴えた。