横断歩道高くし事故防止 つくばみらいに茨城県内初 車速抑制、歩行者見やすく


■効果検証、常設も検討
茨城県つくばみらい市と常総警察署などは、市内小中学校近くの市道で、横断歩道を高く盛り上げて走行する車の速度を抑える「スムーズ横断歩道」の実証実験に取り組んでいる。県内では初めての試みで、26日まで実施する。設置前後の車の通過速度を比べるなど効果を検証し、常設も検討する。
4日午前7時半すぎ、同市絹の台の市立小絹中学校前で、幅5メートルの市道を車やバイクが次々と通過していった。横断歩道に設置されたスムーズ横断歩道を、登校する生徒たちが渡っていく。車体に衝撃が伝わるため、通行する車のドライバーはスピードを落とし、慎重に通過していった。
スムーズ横断歩道は、中央部分に凸状の傾斜をつける「ハンプ」と呼ばれるゴム製ブロックを敷き、最大で約10センチ程度、緩やかに高くする構造にして車両の速度を抑える仕組み。横断歩道が少し高くなり、歩道と高さをほぼそろえ、車側から歩行者を見やすくする効果もある。ハンプは住宅街や峠道などで、道路管理者が車の速度を抑えたいときに利用されているが、横断歩道そのものをハンプ化するのは新たな試みだ。国土交通省によると、10月末時点で、実証実験を含め全国39カ所に設けられる見通し。
実証実験では防犯カメラを設置し、車の速度や台数、騒音などを調べる。市建設課の染谷斉和課長補佐は「住民の意見やデータの検証をした上で、本格的な設置も検討していきたい」と話す。
市や同署によると、現場の市道は朝の通勤時間帯、国道から県道への抜け道となっており車通りが激しく、以前から安全対策の要望があったという。千葉県八街市でトラックが下校中の児童の列に突っ込み5人が死傷した事故以降、「(対策を求める)声が大きくなった」(市担当者)という。
同中の会沢裕之教頭も「朝は交通量が多いため、生徒の安全のためにも設置されると助かる」と話す。
今回、実証実験している市道は、生活道路などで車の最高速度を時速30キロに制限する「ゾーン30」のエリア。国はゾーン30の拡大を全国で目指しており、県内には2020年度末時点で74カ所ある。一方で、速度を落とさずに走る車も少なくないことから、ゾーン30エリア内にスムーズ横断歩道などを設置した「ゾーン30プラス」の整備も図っている。