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コウゾの皮むき最盛期 茨城・大子

蒸したコウゾの皮を手でむく生産者ら=大子町大沢
蒸したコウゾの皮を手でむく生産者ら=大子町大沢


茨城県大子町で、高級和紙の原料となるコウゾの皮むき作業が最盛期を迎えている。17日は同町大沢の生産農家、斎藤邦彦さん(76)方に、コウゾを栽培する生産者ら9人が集まり、早朝から作業に追われた。

コウゾは長さ約80センチに切り束ね、大釜で蒸される。約1時間半かけて皮が柔らかくなると、素早く作業場へ。生産者らは湯気が立つ中、一本ずつ手で皮をむいていた。皮は刃物で表面を削り取り、天日干しなどの工程を経て、主に岐阜、福井県など本美濃紙の職人らのもとに出荷される。皮むき加工まで手掛ける農家は町内に2軒のみで、後継者不足が課題だ。

斎藤さんは「土地や気候に恵まれ育った大子町のコウゾは日本一の品質。人間国宝の和紙職人にも使われている。使いたいという声に応えられるよう、作っていきたい」と話している。



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