茨城県職員 体当たり動画に奮闘 観光、レジャー施設PR
■ユーチューブ配信
動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」を活用し、茨城県職員が観光やレジャー施設を体当たりで紹介する動画が18日で計14本に上った。筑波山やスケートボードパーク、最先端のロボット施設など、舞台は公共から民間までさまざま。「誰もが楽しめる場所を伝えたい」。茨城の魅力発信へ、公務員ユーチューバーの奮闘が続いている。
冷えた空気が肌を刺す2月半ばの朝、県営業戦略部プロモーションチームの稲川玲さん(44)は、県北地域の山々を背に、雲一つない青空を飛んだ。
舞台は常陸太田市天下野町の竜神大吊橋。東日本大震災からの観光復興策の一環として、2014年3月から提供しているバンジージャンプだ。橋から眼下のダム湖までは約100メートル。高さ日本一を誇るバンジーは、成人式などでも活用されるなど人気だ。運営するバンジージャパン(群馬県みなかみ市)によると、年間1万~1万5000人が利用するという。
「いやあ、気持ちがいいね。自然もきれいだし」。稲川さんはバンジージャンプを終え、カメラに向かって感想を述べる。2分ほどの動画に収まるよう、端的に無駄なく。体験はいつも、同僚の枝川克さん(42)との二人三脚で進む。しっかり者の先輩とマイペースな後輩との掛け合いも、見どころの一つだ。
茨城県は昨年1月から「体験王国いばらき」をキャッチフレーズにタレントのデヴィ夫人を「女王」に起用し、県内の魅力をPRするキャンペーンを展開している。稲川さんと枝川さんは「執事見習い」の設定で、女王に代わり県内のさまざまな施設で体験する。撮影した動画は編集の上で、専用サイトで公開している。
動画は18日にいばらきフラワーパークでの「アロマミスト作り」体験が公開され、計14本となった。このほか、会員制交流サイト(SNS)などで15~30秒ほどのコマーシャル動画も計8本公開する。視聴数は合わせて10万回を超えた。
「誰もが訪れ、楽しめる場所を条件にしているんです」(同チーム)。撮影場所はチーム内で協議して決定している。枝川さんは「職員自らが楽しさを伝えるという手法はこれまであまりなかった。遊びに来てもらえるきっかけになれば」と、期待を込める。
■動画で紹介する体験施設
(1) 北山公園のローラーすべり台(笠間市)
(2) 筑波山
(3) フォレストアドベンチャーつくば(つくば市)
(4) オートランドテクノ(石岡市)
(5) つくば霞ケ浦りんりんロード
(6) ラクスマリーナ(土浦市)
(7) つくばわんわんランド(つくば市)
(8) ムラサキパークかさま(笠間市)
(9) 大和ホースパーク(桜川市)
(10) ニンジャパーク古河店(古河市)
(11) サイバーダインスタジオ(つくば市)
(12) 竜神大吊橋・バンジージャンプ(常陸太田市)
(13) 朝日里山学校(石岡市)
(14) いばらきフラワーパーク、花やさと山(石岡市)