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葦舟手作り、霞ケ浦でレース 水辺の植物活用 茨城・行方

協力して葦舟を作る参加者ら=行方市玉造甲
協力して葦舟を作る参加者ら=行方市玉造甲


水辺に生える植物のアシを活用する文化に関心を寄せてもらおうと、茨城県行方市玉造甲の高須崎公園前霞ケ浦湖岸で20、21の両日、「ニホンウナギ杯霞ケ浦葦(あし)舟世界大会」(霞ケ浦アカデミー・行方カヌークラブ主催)が開かれた。初日は葦舟の制作が行われ、参加者は協力して舟作りに取り組み、2日目には霞ケ浦で手作りした葦舟のレースを楽しんだ。

霞ケ浦アカデミーは、子どもたちを対象とした環境講座や、霞ケ浦の環境問題の研究を行ってきたNPO法人で、葦舟を用いた大会は昨年に続き2回目。アシは、魚や昆虫などの生息場所となるほか、刈り取ることでアシが吸収した栄養を湖から取り除くことになり、水質向上の役割も果たす。近年ではアシを使う機会が失われていることから大会を企画したという。

当初はベトナム人や中国人のチームも参加する予定だったが、新型コロナウイルスの影響で規模を縮小して実施することとなり、最終的には県内から3チーム17人が参加した。

参加者らは、それぞれ湖岸に生えているアシを刈り、長さ5メートルの束を15個作成。さらにアシ同士を重ねながら形を整え、麻ひもで括り付けるなどして長さ約7メートルの葦舟を仕上げていた。

同アカデミーの荒井一美理事長(68)は「昔と比べ、人と湖のつながりが少なくなっていると感じている。コロナ禍で開催するのに大変な部分もあったが、霞ケ浦の環境改善に少しでも寄与できたらいい」と話した。

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