各党幹部、政策訴え 街頭演説 参院選へ臨戦モード 茨城
22日公示、7月10日投開票が想定される参院選を巡り、各党が臨戦モードに入っている。5日、茨城選挙区(改選数2)の立候補予定者の応援や比例票拡大に向け、各党幹部が茨城県を訪れ、街頭で政策など訴えた。
■「日本を守る」強調 自民・高市政調会長
自民党の高市早苗政調会長は、水戸市桜川のJR水戸駅前で聴衆約500人を前に街頭演説を行った。ロシアによるウクライナ侵攻や中国の影響力拡大に触れ、防衛体制強化の必要性を訴えながら、「日本を守り、未来をつくるのが自民党だ」と声を張り上げた。
高市氏は、国連の安全保障理事会で北朝鮮への制裁強化の決議案が、中国とロシアの拒否権で否決されたことを指摘し、「深刻な状況が迫っている」と懸念。北朝鮮をにらみ、「しっかりした反撃力を備える」と強調した。
高市氏は同日、日立市でも講演を行った。
■対峙できる野党を 維新・吉村副代表
日本維新の会副代表で大阪府知事の吉村洋文氏は、牛久市中央の牛久シャトーで演説し、「自民党とまともに対峙(たいじ)できる野党をつくらせて」と訴えた。市民や支持者など500人以上が集まった。
吉村氏は少子化が進む現状に触れ、「若い世代に投資し、若い世代が頑張れる社会をつくりたい」と強調。口で言うのは簡単とし、行財政改革や私立高の授業料実質無償化など、大阪での実績をアピールした。
対峙できる野党がないと自民は改革をやらないとも主張。地方で実行してきたことを「国政でもやらせて」と後押しを呼びかけた。
■「再稼働させない」 社民・福島党首
社民党の福島瑞穂党首は、土浦市有明町のJR土浦駅前で街頭演説を行った。東海第2原発は「再稼働をさせない」と、脱原発の推進を主張。公立病院の統廃合や病床削減を進めているとして政権与党を批判し、「命を守らない政治は退場を」と聴衆に訴えた。
福島氏は30年間で法人税の減税が7回行われたのに対し、消費税は増税されていると指摘。公平な税制を実現して「最低賃金1500円以上にする」と強調した。防衛費増額の動きについては「小中学校の給食や大学の無償化に税金を使うべき」と批判して、憲法9条の改正反対を主張した。