参院選 茨城県内序盤情勢 加藤氏、安定の戦い
■堂込、佐々木、大内氏競る
7月10日投開票の第26回参院選で、茨城新聞社は共同通信社の世論調査(22、23日)に独自取材を加味し、茨城選挙区(改選数2)の序盤情勢を探った。自民新人の加藤明良氏(54)=公明推薦=は保守層を固めて安定した戦い。続いて、立民と国民が推薦する無所属の堂込麻紀子氏(46)、日本維新の会の佐々木里加氏(55)、共産の大内久美子氏(72)の3新人が激しく競り合っている。無党派層の6割が投票先を決めておらず、情勢が変わる可能性がある。
加藤氏は自民支持層の6割強を固めた。推薦を受けた公明支持層の5割強に浸透。無党派層からも一定の支持を得る。年代別では20、70代で約4割を得るなど全世代で最多の支持を受ける。性別、地域も偏りなく幅広く支持を集める。
連合茨城役員の堂込氏は支援を受ける立民支持層の2割、国民支持層の3割強にとどまっている。年代別では40代、性別では男性の支持を多く集める。
佐々木氏は維新支持層の6割強を集めたほか、国民、立民、自民の各支持層からも一定の支持を得ている。地域別では地元の県南地域、性別では男性支持が多い。
大内氏は共産支持層の9割強を固め、立民支持層なども集める。無党派層からも一定の支持を得て、性別では女性からの支持が加藤氏に次いで高い。
ほかの4氏は苦しい戦い。政治団体「参政党」新人の菊池政也氏(37)は無党派層から一定の支持。いずれもN党新人の丹羽茂之氏(30)と村田大地氏(45)はN党支持層の支持を受ける。無所属新人の仲村渠哲勝氏(80)は独自の戦い。
比例代表の投票先はトップの自民が33・5%と他党を大きく引き離し、立民が13・8%と続く。ほかは、維新8・1%、共産7・3%、公明7・2%、国民4・3%、れいわ新撰組3・0%、NHK党2・1%、政治団体「参政党」2・1%、社民1・0%など。16・8%がまだ態度を決めていない。
▽調査の方法=全国の有権者を対象に22、23両日、固定、携帯電話にコンピューターで無作為に発生させた番号をかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施した。コンピューターで電話をかける自動音声応答通話(オートコール)方式を採用。携帯電話にも電話し、同意した人にショートメッセージサービス(SMS)を使い質問に答えてもらった。1選挙区当たり固定電話と携帯電話で最少でも計600サンプルを目標にし、全45選挙区で計3万8708件の回答を得た。このうち茨城選挙区では904件の回答を得た。