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林業にロボット活用 森林総研とソフトバンク 斜面歩行、実験で確認 茨城・つくば

斜面を下りる四足歩行ロボット=つくば市松の里
斜面を下りる四足歩行ロボット=つくば市松の里


森林総合研究所(茨城県つくば市)とソフトバンク(東京)は28日、四足歩行ロボットの林業への導入を探る実証実験を、同市松の里の同研究所構内の築山で行い、報道陣に公開した。操作は手動と自動の両方式で行われ、ロボットが斜面や障害物があっても安定して歩行できることを確認した。今後、四足歩行ロボットが造林地の巡回や荷物の運搬作業などを担えるか、さらに検証し、森林整備に適したモデルの研究開発に生かす。

同研究所と同社は2021年度から、電動四足歩行ロボットの歩行能力について調査を開始。つくば市と北海道下川町で実験を繰り返してきた。本年度は、あらかじめ設定されたルートを自動歩行する機能、複数のロボットによる協調作業などを検証している。

この日の実験では、ボストンダイナミクス(米国)製の四足歩行ロボット「スポット」(横110センチ、幅50センチ、高さ61センチ、重さ約30キロ)が使用された。約12キロの水を入れたペットボトルを乗せた上で、築山に設定された1周約200メートルのルートを約4分間で歩行させ、最大25度の傾斜を上り下りさせた。

国内の林業は、担い手の高齢化や人手の負担の重さが大きな課題となっており、木の伐採面積に対し、再造林率が低くとどまっている。同研究所と同社は、苗木や防鹿柵の運搬、森林の各調査計測などをロボットに代替させ、人力作業を軽減したい考えだ。

同研究所の宇都木玄研究ディレクターは「林業でロボットが何ができるかを確かめ、将来の開発に向けて検証していきたい」と力を込めた。



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