珍植物・アオノリュウゼツラン 50年超かけ開花 茨城・美浦の民家
茨城県美浦村土浦の浅野重子さん(75)方で、数十年に1度だけ花を咲かせる珍しい植物「アオノリュウゼツラン」の花がほころび始め、近所の話題となっている。
浅野さん宅のアオノリュウゼツランは街灯ほどの高さまで育ち、茎から伸びた枝には黄色味を帯びた無数のつぼみが付いている。浅野さんによると、52年前に嫁入りした時からすでに庭にあり、これまで一度も咲いた姿を見たことがなかったという。つぼみを付けたのは1本だけで、腰の高さほどだった茎は、「5月ぐらいからぐんぐん大きくなった」と驚く。
県植物園「緑の相談室」によると、アオノリュウゼツランはメキシコや中南米原産で、寒さや乾燥、病気に強いという。40~50年ほどかけて葉と茎に栄養をため、花茎を5メートルほど伸ばして花を咲かせる。「そう簡単に咲くものではない」と説明する。
初めての出来事に、浅野さんは「お父さんにも見せてあげたかった。たくさんの人に見てもらって、楽しんでもらえたら」と笑顔を見せた。