茨城・かすみがうら市長に初当選 宮嶋謙さん「市一丸」融和目指す

「厳しい選挙だった。市政運営は課題が山積しており、責任の重さを感じている」と話すのは茨城県かすみがうら市長選で初当選した宮嶋謙(みやじまけん)さん。当選から一夜明けた11日、当選証書を受け、改めて表情を引き締めた。
選挙期間中、市議やまちづくり運動経験者の応援も受けながら街頭に立ち、政策を訴えた。4人が出馬する激戦で市議会も割れ、選挙後のしこりが懸念されるが、「選挙が終わればノーサイド。より多くの市民が幸せになれるよう、市一丸となった市政への協力を呼びかけていく」と融和を図る考えを示す。その上で「各候補とも市を良くしたいとクリーンに政策を出し合った。他候補の提案も採用できれば」と見据える。
公約に掲げた市の複合交流拠点施設の計画見直しは「土地購入契約を白紙に戻す交渉をし、住民訴訟判決も参考にして市民と対話しながら計画を考えていく」と強調した。乗り合いタクシー値下げ、廃校利活用など地域に目配りし、「市民の声を聞いて、取り残しのない、血の通った政策を目指す」という。
前回市長選で落選後、「健全な市政運営に戻すため、どうしても諦め切れない」と市議に戻り政策提言を重ねてきた。2度目の市長選挑戦に駆り立てたのも「市民の声に応えたいという思いだった」と振り返る。
座右の銘は「情熱」。趣味はドキュメンタリー中心の読書。家族は義父母、妻、子ども2人。坂。58歳。