縄文みずいろ文庫 古本で癒やしの空間
霞ケ浦湖畔にある割烹(かっぽう)旅館いづみ荘(石本章社長)。敷地の一角にある「縄文みずいろ文庫」は、雑多なジャンルの古本をメインに、昭和の頃のLPレコードのジャケットなどが並び、過去に再会できる空間だ。今年2月のオープン以来、癒やしのひとときを求め、立ち寄る人も増えている。
企画と運営を任されている店長の関沢克司さん(65)は、小美玉市商工会の元職員。読書好きで蔵書が1万冊もあり、「あれを処分しないと」というのが発想の元にあったという。「本だけだったのが、徐々に取り扱う種類が増えた」。店内ではコーヒーやパン、雑貨の販売も行っている。
広さ15坪(約49・5平方メートル)。照明は抑え気味で、テーブルと椅子がある。手作りの真空管アンプやレコードプレーヤーが置かれ、BGMが流れる。来店者は自由にオーディオを操作してレコードをかけても構わない。自分で持ち込んだCDを聴くのもOKだ。
自らの蔵書傾向について「旅行関係やノンフィクションが多いかも」と関沢さん。本の背表紙を見ると、なるほどとうなずける。文庫本なら1冊100円で購入できる。本を持ち込みたい人からの受け取りにも対応している。
関沢さんは「人が寄り集まれる場所をつくりたかった。文化的な発信につながれば」と期待を込める。
土日曜のみ営業。午前11時~午後5時(夏季は同6時まで)。(電)0299(26)3232。