新型コロナ 検査キット申請「不適切」 水戸市 一日数回、連日も
水戸市が独自に実施している新型コロナウイルスの抗原検査キットの無料配布で、一日に数回申請したり、連日申請したりするなど不適切な利用実態があることが市への取材で分かった。市は18日、これまで1世帯最大5個としてきた配布数を、20日の配布分から最大3個に縮小する方針を固めた。ただ、一日の配布総数約500個は約600個に拡大する。市担当者は「必要な人の手に渡るよう、余分に申請はしないで」と呼びかけている。
市によると、17日時点で1人当たりの申請個数は、1個が約5%、2個が約12%、3個が約18%、4個が約27%、5個が約39%となっている。中には、一日4回計20個分を申請した人がいた。この申請者に対して市は、2度目の配布時に気付いたという。
予約はオンラインで、受取日前日の午前9時から受け付けている。予約が殺到し、開始10分以内で定数に達する状況が連日続いている。
検査キットの配布は、新型コロナの流行「第7波」で逼迫(ひっぱく)する医療機関の負担軽減が目的。医療機関を受診せず、自己検査で「陽性」となった検査者本人が、オンラインで陽性登録する。重症化リスクの低い軽度の有症状者や濃厚接触者が対象で、無症状者や、旅行、仕事などを理由に希望する人は対象外。9日に開始し、17日までの配布数は計4765個、陽性登録は計681人に上っている。