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《解説》茨城・城里町長選で上遠野氏3選 行政継続、問われる手腕

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現新2氏による激しい戦いとなった茨城県城里町長選は、現職の上遠野修氏が3選を果たした。

上遠野氏は、環境センターや桂中の体育館、七会診療所の建設など、町合併後の大型公共事業を2期8年の実績としてアピール。財政再建を果たしたことも強調した。来たる3期目を集大成と捉え、安心安全なまちづくりを軸に、停電しない避難所の整備や子育て支援のさらなる充実などを公約として訴えた。

演説でとりわけ強調したのが「行政の継続性」だ。「インフラ整備や人材育成など施策の実現には10年単位の時間が必要。町の長が頻繁に変わったら、続けてきた事業が途切れてしまう。私に仕事をさせてください」と思いの丈を連呼し続けた。

同町の出身でない上遠野氏は、初めて挑んだ町長選(2013年)の時に一から支援者を募った。選挙を重ねるたびに支持者の輪は広がり、今回は組織の一体感をさらに強めた。選挙戦では町議や地域の有力者と連携し、町内をくまなく遊説。中盤になって手応えを得ながらも、「城里出身の相手候補は半年以上も前から準備を進め、支持を集めている」と引き締めを図った。

民間路線バスが唯一の「生活の足」となるなど交通インフラが脆弱(ぜいじゃく)な同町。人口減少が加速し、地域の疲弊が懸念される中、町の発展には一層の知恵と工夫が必要だ。上遠野氏の町政3期目の手腕が問われる。

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