茨城県城里町長選は28日に投開票され、現職の上遠野修氏(43)=無所属=が、新人で前町議の河原井大介氏(42)=同=を抑え、3選を果たした。当日有権者は1万6337人。投票率は61・14%(前回43・38%)。

午後8時20分ごろ、同町那珂西の選挙事務所に当選の一報が入ると、支持者から拍手と歓声が湧き起こった。上遠野氏は「志を一つにする仲間と町の隅々まで訴え続けられたことが勝因だと思う。これからの4年間、しっかりと腰を落ち着けて町政を担いたい」と喜びを語った。

前回の実質的な信任投票とは一転し、激しい一騎打ちの戦いとなった。上遠野氏はこれまでの町長選の経験を生かし、若手町議や地域の有力者などの支援を取り付けたほか、街頭演説や集会などを精力的に重ねた。

2期8年の実績として、財政再建や合併後の公共事業の実現などをアピール。公約として防災対策や子育て支援などを掲げ、「安定した行政で城里を前に進めていきたい」と町政継続を訴えた。推薦を受けた団体は限られたものの、後援会を軸に町内から広く支持を集めた。

2月に出馬表明した河原井氏は、現町政を「町議と十分に対話せずに進めている」と批判。地元出身や町議の経験を前面に出し、選挙戦を展開したが、及ばなかった。

■城里町長選開票結果(選管最終)=敬称略
当　5,531　上遠野修　　43　無現
-　4,378　河原井大介　42　無新

【上遠野修(かとうの・おさむ)氏の略歴】当選3回。元=IT企業社員、建設会社員、衆院議員政策担当秘書。東京大卒。那珂西