茨城県城里町長に3選 上遠野修さん 集大成の船出に意欲

「10年、20年先を見据えたまちづくりには3期12年以上が必要。その3期目を担える喜びでいっぱいです」と話すのは、茨城県城里町長に当選した上遠野修さん。激戦を制し、3選が決まった夜、選挙事務所に集った支援者に向けて、感謝の気持ちを口にした。
今選挙を前に、「3期目」という言葉にジンクスを感じていた。城里町を構成する旧1町2村の一つ旧常北町では、過去40年にさかのぼって、連続3期12年を全うした町長がいない。「自分もその歴史の波にのみ込まれるのか…」
一抹の不安を抱きながら、選挙戦はスタートした。地元出身でないため、頼れるのは、地縁や血縁とは関係のない人々の思いだけ。政治姿勢に共感する支援者を「志を同じくするチーム」と呼び、手を携えて町内の隅々まで支持を呼びかけた。演説では公共事業の完遂など2期8年の実績を前面に、行政の継続を訴えた。
ジンクスを乗り越え、自ら集大成と捉える3期目が始動する。「防災対策や農業振興、子育て支援など、腰を落ち着けた政策を展開していきたい」。節目の船出に当たり意欲を示した。
妻と3人の娘と5人暮らし。趣味の山登りについては、「町長の仕事で当面はできそうにもないですね」とほほ笑む。「幼い子どもたちと過ごす何げない時間が癒やしになっている。大切にしたい」。子育て世代の父親の顔を見せた。43歳。那珂西。