火の粉舞う、タバンカ祭 茨城・下妻の大宝八幡宮
茨城県下妻市大宝の大宝八幡宮(山内雄佑宮司)で3日夜、奇祭「タバンカ祭」が行われた。1370年に境内の寺が出火した際、畳と鍋ぶたで火を消し止めたという故事が基となり、長年続けられている伝統行事。
午後7時から拝殿で始まった神事後、白装束姿の若者が現れ、拝殿前で2本のたいまつに点火。石畳にたいまつを倒し、燃え盛る火を囲みながら、若者が畳や鍋ぶたを何度もたたきつけ消火を演じた。この時に発する「バタン、バタン」という音が「タバンカ」の由来とされる。
新型コロナウイルス感染拡大を考慮し、火祭りは小規模で実施した。運営に当たった大宝若連会の野村康祐会長(46)は「奉仕者や皆さんのおかげで、歴史をつなげることができて良かった」と話した。