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茨城・つくばの東京電機 一般車両を電源車に 災害時活用、需要見込む

東京電機が販売している移動電源車の軽トラックタイプ=つくば市桜
東京電機が販売している移動電源車の軽トラックタイプ=つくば市桜


非常用発電装置製造販売の東京電機(茨城県つくば市桜、塩谷智彦社長)は、一般車両型移動電源車の販売を始めた。21年から販売するゴムクローラー式に続くものでラインアップを拡充。災害発生時の早期電源確保につなげる。

一般車両型「TTNPシリーズ」は、2トントラック、ワンボックス、軽トラックの3タイプ。発電装置の種類やタンクの容量を工夫し、非常時により多くの人が運転できるよう、普通や準中型の免許で乗れる車両に搭載した。

出力と発電装置の稼働時間は、50ヘルツの場合、2トントラックが60キロボルトアンペアで約4時間、ワンボックスが30キロボルトアンペアで約20時間、軽トラックが10キロボルトアンペアで約4・8時間。

開発に当たっては、使い勝手にこだわった。避難所などの配電盤につなぐケーブルは持ち運びやすい重さになるよう、10メートルのものを標準で3本装備。現場で接続して長さを伸ばし使用できる。燃料は手に入りやすく、管理もしやすい軽油を採用。発電装置と車両のバッテリーを共用とし、コスト軽減も図った。

非常発電機は東日本大震災を契機に官公庁や病院、商業施設などで需要が高まった。一方で、災害時に避難所となる施設や店舗の全てに据え置き型を設置するのはコスト面での負担が大きい。

同社は広域の拠点をカバーし、柔軟に運用できる移動電源車の需要増を見込んでおり、自治体や金融機関などをターゲットに、本年度から全国で展示会などに出展している。

現在、消防の訓練に参加して、現場での使い勝手を検証。結果を受けてさらに改良を進める。今後は通信ネットワークの中継アンテナやWi-Fi機能の追加も視野に入れる。

塩谷社長は「災害が毎年起きる中、電源の在り方が見直されている。いろいろなところで活躍の場はある」としている。



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