茨城・土浦 石川さんが写真展 モノクロで移りゆく街 19日まで

茨城県土浦市のアマチュア写真家、石川多依子さん(76)の写真展「モノクロ語り・土浦」が同市大和町の市民ギャラリーで開かれている。歴史ある土浦の街並みを歩き、路地裏やそこに生活する人々の表情を切り取ったモノクロ作品57点が並ぶ。19日まで。
石川さんは中学時代に父からカメラを与えられたのを機に写真を始め、写真部だった高校3年の時を皮切りに県芸術祭の写真部門で計13回入選した。主にアジアやアフリカ各国の民族衣装を着た人々を題材にカラー撮影してきた。
今回は地元土浦を題材に、約15年前から撮りためた作品と最新作を合わせて出品。副題は「十五年余りの移りゆく街の印象」とした。路地裏や商店街を歩き、古い店や家、人々の姿を丹念に追い求めた。空き家の窓から見える部屋、塀に映る影、老舗そば屋や表具屋、駄菓子屋の店主や職人などを撮影。取り壊されてなくなった建物も多い。
石川さんは「路地や街の裏を撮り始めたら面白くなった。古い街には歴史、温かさ、懐かしさがある。見る人がそれぞれ想像して感じてもらえれば」と語った。