里芋
秋が深まるとおいしくなる素材の一つが里芋です。南国原産のおかげか、今年の夏の暑さが良いほうに働きました。里芋の主な健康への効果はその〝ぬめり〟にあります。
血圧を下げ、血中コレステロールを取り除くなどの効果があるとされるのはガラクタンという糖とタンパク質が結合した成分です。またムチンという成分には潰瘍の予防や肝臓機能を強化する働きも期待されています。
一方、そのぬるぬるのおかげで調理の際に扱いが難しくなり、味も染み込みにくくなります。ぬめりを適度に取りながら残す工夫が腕の見せどころでしょうか。
もう一品の主役、柿にはアルコール分解酵素が含まれていますからお酒を飲んだ後に召し上がると二日酔いの予防に役立ち、またミカンの倍はあるというビタミンCの働きと相まって、健康への効果が期待できます。さらにニラやニンニクなどとともに、明日への活力をつくりますので、寒さと風邪に備えましょう。(12月は第3火曜日掲載)