茨城県議選 初の週末、熱い舌戦 激戦つくば、8人争う
茨城県議選告示後、初めての週末となった3日、候補者は買い物客らでにぎわう商業施設や市街地で、支持拡大を訴えた。各政党は幹部らが県内入りし、てこ入れを図った。県南最大のつくば市区では5議席を巡り、8人が激しい舌戦を展開。子育て支援や物価高対策などを訴えた。
■つくば市
(定数5、届け出順)
佐々木里加 55 無新
宇野信子 57 諸新
ヘイズジョン 59 無新
塚本一也 57 自現①
山本美和 53 公新
鈴木将 50 自現③
山中泰子 71 共現④
星田弘司 48 自現③
8人の激戦となったつくば市区は、現職4人に新人4人が挑む構図となった。同市は市外から若い世代が移住するなど人口が増え続ける地域。各陣営は、つくばエクスプレス(TX)沿線を中心とした若年層や無党派層の票をどこまで取り込めるかが勝敗の鍵を握るとみて、浮動票の取り込みに全力を挙げる。
佐々木氏は筑波山周辺などの市北部で支持者らにあいさつし、街頭演説へ。市街地を中心に遊説カーを走らせた。陣営は「浮動票や子育て世代にも支持を広げたい」と意気込む。
宇野氏は政治団体「つくば・市民ネットワーク」から県議選に初出馬。TX万博記念公園駅前などで演説し、「普通の市民が政治を行う団体として1票を大切にしたい」と力を込めた。
ヘイズ氏は同市研究学園の交差点で、サンタクロースに扮(ふん)したスタッフと3時間、つじ立ちした。街宣車による演説は行わない。「脱炭素になり、静かで市民のためになる」と話す。
前回初当選した塚本氏は「今回も何とか勝ち抜き、次の4年間もやっていきたい」と力を込める。市北部の地盤を固めるとともに、浮動票を求め、市南部に向けて遊説車を走らせた。
山本氏は公明県議の後継として初陣。「一票一票が決定打になる。(投票を)決めてもらえるまで走り抜く」と意気込んだ。石井啓一党幹事長も応援に立ち、組織の引き締めを図った。
市北部を地盤とする鈴木氏は「票を託して良かったと思ってもらえるよう訴える」と語気を強める。高齢化が進む北部だけでなく、無党派の支持獲得に向け、市南部でも演説に立った。
5期目を目指す共産の山中氏は「絶対に負けるわけにはいかない」と議席の死守を図る。若者や子育て世代などでにぎわうTX沿線の商業施設などを巡り、支持を訴えた。
前回トップ当選の星田氏は「大激戦。3期の実績をしっかり示したい」と気を引き締め、研究学園で街頭演説。駆け付けた首長や国会議員とともにガンバロー三唱で気勢を上げた。