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《解説》茨城・大子町長選 山間地域の課題、どう挑む

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13日に告示、無投票となった茨城県大子町長選。町民は、2019年10月の東日本台風(台風19号)被害からの復旧復興、少子高齢化が著しい町のにぎわいづくり、ウィズコロナ・アフターコロナ下での観光振興など、課題が山積する今後4年間の町政のかじ取りを、2期目となる現職の高梨哲彦氏に託した。

新人で初当選した前回選挙で最大の争点となった「町役場建て替え」問題。1期目がスタートし、1年後に発生した東日本台風で町が大きな浸水被害を受けたことで、大きく方向転換し、高台移転が実現した。

災害時、教訓として残った庁舎の防災拠点としての機能、情報発信基地としての役割が発揮できるようになった。全損し稼働停止している町衛生センターも再建中で、町役場跡地などの利活用についても議論が進められ、ハード面の整備に見通しが立ってきた。

しかし、町の少子高齢化は拍車がかかる。65歳以上の高齢化率は48・5%と県内最高。一方、出生率は低く、17年度の出生数は73人だったが、19年度には51人にまで下がり、20年度には41人、21年度には42人と減少傾向が続く。

健康で暮らす健康寿命を延ばすため、各種健康・体操教室など開催し、高齢者の介護予防事業に力を入れ、子育て支援策などを打ち出してきた。「私が下を向いていたら始まらない。県や国との太いパイプを活用しながら連携を密にし、常にチャレンジし、打開策を模索していきたい」と話す高梨町長に期待がかかる。

観光の町として誘客の各種施策を進めながら、特に県北山間地域が抱える深刻な悩みとどう向き合うか、手腕が問われる。



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