次の記事:《広角レンズ》「記名式ごみ袋」見直しへ 採用の茨城県内10市 個人情報保護、揺れる運用 

茨城県内110番21万8806件、人流回復影響か 水戸で檜山沙耶さん、適正利用呼びかけ

110番の適正利用を求めるチラシを配る檜山沙耶さん=水戸市内原のイオンモール水戸内原
110番の適正利用を求めるチラシを配る檜山沙耶さん=水戸市内原のイオンモール水戸内原


茨城県警が昨年1年間に受けた110番通報の総受理件数は21万8806件、前年比11・7%増と、過去5年で最多だったことが10日、県警のまとめで分かった。2分24秒に1件、1日平均599件を受けている計算になる。いたずら電話や間違い電話を除く有効受理件数は18万7043件で、前年から約1万3千件増加した。要因について通信指令課は、コロナ禍の制限解除などで「人流が回復している影響ではないか」としている。

同課によると、通報の内訳は、交通事故をはじめとする「交通関係」が6万1939件(前年比5314件増)で最も多く、全体の33・1%を占めた。このうち交通法令違反に関するものは、前年の2・73倍に達する2318件だった。同課の薄井和彦理事官は「あおり運転が社会問題化し、県民の法令順守への関心が高まった」と分析する。

事件などの「刑事関係」は1万3864件(同1645件増)で7・4%。免許証の更新に関する問い合わせなどの「各種照会」と、就職に関する相談などの「要望・相談」を合わせた「不急通報」は、2万7701件で14・8%を占めた。

県警は、110番通報者がスマートフォンで撮影した現場の映像を送ることができる通報システムを昨年10月から試行運用している。同年12月までに71件の活用があり、うち41件は「保護・救護関係」だった。行方不明になった10歳の男児を、画像の提供を受けて捜索した結果、海岸沿いで発見した事案などがあった。同課は「通報者の安全第一で、撮影をお願いした場合は協力を」と求めている。

「110番の日」の10日、県警は水戸市内原2丁目のイオンモール水戸内原でキャンペーンを開いた。気象キャスターで気象情報番組「ウェザーニュース」に出演する檜山沙耶さん=水戸市出身=が、適切な110番と相談ダイヤル「#9110」の利用を買い物客にPRした。

檜山さんはこの日、「一日通信指令課長」となり、観覧者に向け「警察官も天気キャスターも皆さんの安心安全を守る仕事には変わりない」とあいさつ。「110番は事件事故があったり見つけたときの緊急性を要する通報ダイヤル。『#9110』は何か警察に相談するときに」と丁寧な口調で呼びかけた。110番通報の模擬体験や啓発チラシの配布にも取り組んだ。



最近の記事

茨城の求人情報