茨城県議選 年代別投票率 20代前半最低17・25% 22年 前回比2・79ポイント低下
投票率が過去最低の38・54%を記録した昨年12月11日投開票の茨城県議選について、県選挙管理委員会は12日、年代・年齢別の投票率(抽出調査)を発表した。最も低かったのは20代前半の17・25%で、4年前の前回県議選より2・79ポイント低下した。全体の傾向として、投票率は年代が上がるにつれ高くなっている。いずれの年代も前回を下回ったが、県選管は「傾向はこれまでの選挙と同様」と分析した。
抽出調査は、県議選が無投票でなく実際に行われた県内35市町村で、各1投票所を選定して実施された。20代前半は国政選挙、知事選、県議選でワーストが続く。同年代のうち、年齢別の投票率最低は22歳の14・59%で、全年齢の中で最も低くなった。
下落幅が最も大きかったのは10代(18、19歳)。選挙権年齢が引き下げられてから初めての県議選となった前回に比べ、9・81ポイント減の23・46%だった。年齢別では、18歳が前回比15・05ポイント減の29・10%、19歳が5・09ポイント減の17・43%。
20代前半を底に、70代前半の55・08%まで、年代が上がるにつれて投票率が上昇している。2位は70代後半の54・42%だった。
県選管は今回の県議選で、茨城大の学生に啓発動画の作成を依頼。ユーチューブやTikTok(ティックトック)、ツイッターの広告で発信した。また啓発の出前講座は本年度、前年から11回増の29回行う(予定含む)など、日頃から多角的な手段で投票率向上を図ってきた。
結果的には、投票率が過去最低を記録し、各年代で軒並み低下した。県選管は「若者をはじめ政治離れが進んでいるのではないか」と懸念を示した上で、「若い時期からの主権者教育について、県教委と連携し地道に取り組んでいきたい」と、改善へ意欲を見せた。