文化財を火事から守れ 水戸・偕楽園で訓練

来園者が見守る中、防災訓練で好文亭に放水する消防隊員たち=水戸市常磐町の偕楽園
来園者が見守る中、防災訓練で好文亭に放水する消防隊員たち=水戸市常磐町の偕楽園
文化財防火デーの26日、水戸市教育委員会と市消防局は、同市常磐町の偕楽園で防災訓練を行った。職員ら約40人が、好文亭から火が出たとの想定で、119番通報から来園客の避難誘導、初期消火、消防車による放水作業までの流れを確かめた。

偕楽園は国の「史跡及び名勝」で、市歴史文化財課によると、文化財防火デーに偕楽園で訓練するのは初めて。好文亭は1945年の水戸空襲で焼失後に復元再建され、69年9月に落雷による火災で奥御殿を焼き、再び復元した歴史がある。

市火災予防課の河原井豊課長は「文化財も原因は放火、放火疑いが多い。防犯灯や見回りなど放火されない環境づくりが大切」と講評した。参加した土産店「見晴亭」の平山浩美店長(57)は、「自分がいる職場が守るべき文化財だと改めて実感した。もしものときは率先して動きたい」と話した。

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