二所ノ関親方 愛される力士育てたい 熱い稽古、活気語る 水戸

茨城新聞社主催の新春合同政経懇話会が9日、水戸市千波町の水戸プラザホテルで開かれた。二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)=茨城県牛久市出身=が、日本出身力士として19年ぶりの横綱昇進を果たし人気を集めた現役時代を振り返りながら、将来の横綱育成に向け「みんなに愛され、応援される力士を育てたい」と、意欲を語った。
1月の初場所では、二所ノ関部屋(同県阿見町荒川本郷)の所属力士16人のうち9人が勝ち越した。東幕下2枚目の友風は3月の春場所で十両復帰が見込まれている。親方は「友風筆頭に、ものすごく熱い稽古をしている」と、活気づく部屋の様子を紹介した。
入門当初から師匠の鳴戸親方(元横綱隆の里)には「土俵のごみを拾えない男は相撲が強くならない」と言われ続けた。土俵上で対戦相手のわずかな変化に気付き、対応するために相手をよく見ることが重要と教えられた。このことを弟子にも常に伝えるよう心がけているという。
師匠の教えを受け継ぐ一方、部屋では科学的な稽古を取り入れている。親方は動作解析の映像を使った指導を披露し、「強い力士、弱い力士のデータをたくさん集めればアドバイスしやすくなる。自分も成長し、分かりやすく説明していくことも大事」と話した。
現役時代はけがに悩まされた。「大きなけがをしない体づくりをしないといけない。経験を踏まえけがに強い力士を理念にしている」。稽古は週に1日を休みとし、体のケアに充てさせているという。
横綱昇進後、初めて綱を締めた瞬間を「体に一気に熱が入った。いままでのことが報われ、横綱に上がってよかったと思った」と振り返り、「この気持ちを味わってほしい」と弟子たちの成長に期待を込めた。