国道の上空通路、工事スタート 水戸 新市民会館と百貨店結ぶ
水戸市泉町の新水戸市民会館(7月開館)と京成百貨店を結ぶ国道50号の上空通路(横断歩道橋)を架ける工事が23日未明、始まった。この日は約27トンの橋桁をクレーンでつり上げ、両施設に建てた橋脚にはめ込んだ。多くの市民らが周辺で工事を見守り、水戸のにぎわい創出を象徴する施設の完成に胸を膨らませた。
工事は、新市民会館と京成百貨店に挟まれた国道を通行止めにして実施した。国土交通省常陸河川国道事務所によると、橋は長さ約38メートル、幅約3.5メートル、通路までの高さ約7メートル。両施設の2階部分をつなげる。市によると、全体事業費は約6億2700万円。橋本体は水戸市水府町の青柳公園付近で事前に組み立てた。
この日は午前1時半ごろ、橋桁がトレーラーに乗って到着し、午前2時ごろにつり上げを開始。巨大な橋桁がゆっくりと持ち上げられ、橋脚にぴったりと付く様子を、未明にもかかわらず集まった人たちが写真や動画に撮っていた。
親子3人で見学した同市の高校3年、女子生徒(18)は、春から茨城県外の大学に進学が決まったといい、「こんな大がかりな工事を間近で見るのは初めて。帰郷した時、どんな風景になっているか楽しみ」と語った。
橋は今後、京成百貨店側に長さ14.4メートル、幅2メートルの階段を加える。橋の供用は開館に合わせた7月を予定する。両施設に水戸芸術館を合わせた区域「MitoriO(ミトリオ)」をつなげる存在となる。