茨城町長選立候補者の横顔(届け出順)
茨城県茨城町長選が18日告示され、いずれも無所属で、5選を目指す現職の小林宣夫氏(75)と、新人で元町議の高橋良雄氏(74)が立候補した。2人の横顔を紹介する。
■小林宣夫(こばやしのりお)氏(75) 町長 無現 次代担う人材育てる
「教育施設が整い、子育て施策が充実し、交通インフラを整備して、町中心部に文化の発信拠点をつくる。住む人たちが文化に親しめる空間をつくり、茨城町を新しいステージに持ち上げたい」
文化的施設や水鳥・湿地センターの整備に意欲を示すと同時に、町政継続と町づくりの仕上げを視野に入れる。
財政を立て直し、小中学校の統廃合や校舎改築、国道や町道の整備推進など、4期16年で町の基盤づくりを着実に進めてきた。一方で人口減と少子化は常に気にしている。「次代を担う人材が育たなければ町の衰退につながる。危機感がある」。給食費や保育料など手厚い支援を模索する。
見据える基本政策は教育充実による人づくりと農業振興、インフラの拡充。「地味かもしれない」と謙遜するが、基盤づくりを大切にしていく考えだ。「若い優秀な力を町政に生かし、豊かな自然や農作物の魅力を十分に発信し、ほどよい田舎として茨城町を売り出していく」と決意は固い。
趣味の読書はジャンルを問わず。妻、長女と3人暮らし。小幡。
■高橋良雄(たかはしよしお)氏(74) 元町議 無新 涸沼活用し町づくり
「(告示日の)朝刊を読んで立候補者がいないことを知り、意志を固めた。1人で決めた。妻にも言わなかった」と出馬決意の経緯を明かす。
抱いた思いは「無投票当選4回目の阻止。政策に反する意見を集約する必要がある。現状に満足しているかを町民に問う」。批判票の受け皿になるつもりだ。
元町議。4期務め、副議長として議会運営を支えた。2003年に町長選に立候補。水戸市を核とした合併の推進などを訴えたものの及ばなかった。今回も将来的な同市との合併を公約に掲げる。「予算規模が拡大し、住民サービス向上につながる」と訴える。
ラムサール条約に登録された涸沼を活用した町づくりが目標だ。「涸沼の知名度を国内全体で高めたい。自然を守るだけでなく活用していく」。拠点となる公共施設の開発を視野に、県や国との連携強化を図り、積極交渉で援助を要請していくと意欲的だ。
趣味は歌うこと。特に演歌が好きで「ストレス解消になる」。健康維持のため、早起きして腕立て伏せなどに励む。妻と2人暮らし。長岡。