「茨ひより」AI化 チャットGPT活用 茨城県、4月下旬に公開し検証
茨城県は20日、対話型人工知能(AI)「チャットGPT」を使い、県公認バーチャルYouTuber(Vチューバー)「茨(いばら)ひより」をAI化したと発表した。別の音声対話システムと組み合わせることで、キャラクターとの自由な会話を実現した。4月下旬の千葉県内のイベントで初公開し、適切な言葉で対話ができるかを検証した上で、今後の活用法を模索する。
茨ひよりは茨城県の魅力を伝える3Dキャラクター。2018年8月に誕生し、架空の県職員として県のインターネット動画サイト「いばキラTV」のアナウンサーを務めている。
AI化した茨ひよりは、性格や口癖、言い回しなど、従来のキャラクター設定がそのまま再現される。喜んだり茨城弁を交えたりしながら、感情豊かに会話できる。「好きな食べ物は」と質問すれば「干し芋は外せないですし、クリも大好きです」などと回答する。
人気の高い茨ひよりの活用を巡り、県は最先端技術で注目を集めるチャットGPTに着目。約1カ月間、開発に取り組みAI化にこぎ着けた。
29~30日に千葉市の幕張メッセで開かれる「ニコニコ超会議」で披露される。一方、チャットGPTは虚偽を回答する可能性もある。同イベントでの公開は、適切に会話ができるかを把握する狙いもある。
県プロモーションチームは「24時間活動できるのがAI茨ひよりの利点。将来は観光地でのコンシェルジュ役などをイメージしているが、検証を踏まえて今後の活用法を検討したい」と話している。