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《解説》茨城・日立市長選 再生へ問われる実行力

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24年ぶりに選挙戦となった茨城県日立市長選(23日開票)は、現職の小川春樹氏が初めて有権者の審判を受け、3選を果たした。2期8年で着実に積み上げた実績と堅実な行政手腕が、幅広い市民から評価された形だ。

「前進か後退か」を問い、市政の継続を訴えた自身初の本格的な選挙戦。後援会を中心に与野党や企業、労働界、各種団体と「オール日立」とも言える盤石の態勢を整え、安定して票を伸ばした。

市政のかじ取りを担ったこの8年間は、震災復興の総仕上げや人口減対策に注力し、「地域共創」のまちづくりを推進。地域周産期母子医療センターの全面再開も実現に導いた。

3期目も急激な人口減少問題が最優先課題となる。17万人を割り込み、毎年2千人以上ずつ減っていく県北の中心都市をどう再生していくのか。減少カーブを緩やかにしつつ、少子高齢化に対応した地域づくりが求められる。

市長選は過去5回続けて無投票だった。今回、目立った支持基盤のない新人候補の得票率が3割を超えたのは、単なる現職批判票だけでなく、地域の閉塞(へいそく)感を背景に一定数の市民が変化を求めた結果とも言える。

「まいてきた未来への種を芽吹かせる」と訴えた小川氏。日立駅前商業施設の再生やバス高速輸送システム(BRT)の延伸ルート整備など、「自らの使命」と話す前期基本計画に掲げた事業の達成に向け、実行力が問われる。



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