水戸市長選で4選を果たした高橋靖さん 観光・交流に効果示す
「ハード整備をして『道具』を持った。例えば新市民会館という道具なら、どれだけ街に観光・交流人口、通行量が増えるか。市民に数字と結果を出し、効果を示していく。覚悟を持って当たりたい」。水戸市長選で勝利を得た直後から、市政運営に並々ならぬ決意をにじませた高橋靖(たかはしやすし)さん(57)。
4年前と同様、対立候補に大きく差をつけて勝利したが、投票率は42・58%と前回より2・52ポイント下がった。初当選した11年から見ても4回連続の減少だった。「私を含め、候補者のふがいなさ」と反省する。「政策を伝える力をもっと発揮すべきだった。いかに政治や行政に関心を持つ住民を増やすか。多くの意見を聞いて足りないところを補いたい」
人口減少の対策として最重視する子育て支援策は、子育て世代の経済負担軽減を柱とする。本年度から始めた中学生の給食費無償化を小学生へと広げる考えだ。財源を問われると、「まずは行財政改革」と切り出した。全体的に事務作業を見直し、「効果の薄い、時代遅れのものを思い切りやめていく」。新型コロナウイルスの5類移行に向け、保健所の体制も見直す考えだ。
「やり残した仕事がある。残して職を離れるのはポリシーに反する」と、また市政の手綱を握ることにした。人口減少という高い山へ「道具」を手に登っていく4年間が始まった。塩崎町。