茨城・五霞町長選で初当選した知久清志さん 福祉や子育てを重視
「たくさんの町民から支援をいただいた。その負託に応えたい。住民に寄り添ったまちづくりを実現する」。知久清志(ちくきよし)さん(63)は、茨城県五霞町長選で初当選が決まると、支持者からの握手攻めに遭いながら笑顔が絶えなかった。
16年間町政のかじ取りをしてきた染谷森雄町長から後継者に指名され、豊富な行政経験を強みに立候補を決意。選挙戦では約20カ所で街頭演説会を開くなど知名度アップ目指して走り回り、政策を訴え続けた。
埼玉県庁時代は主に福祉行政に携わり、高齢福祉や待機児童などの課題解決に尽力した。「自分の政策の一丁目一番地は福祉」と福祉のスペシャリストを自認する。「子どもや高齢者、障害者など弱い立場に立ったまちづくりは、全ての人に優しいまちづくりにつながる」。県外に通いながらも地元に熱い視線を注いできた。福祉の充実や子育て支援を重視したまちづくりに力を注ぐ考えだ。
優良企業や商業施設の誘致、ふるさと納税の拡充も掲げ、新たな産業振興で魅力あるまちづくりを目指す。一方で一般会計から毎年5億円の赤字補塡(ほてん)が続いている公共上下水道については、埼玉県とのパイプを生かし広域化の実現にも意欲を示す。「国や県を動かすには人脈が必要。これまでの行政経験で培った人脈を生かし、町民のために尽くしたい」と力を込める。
子ども2人は独立し、父と妻との3人暮らし。元栗橋。