茨城・常陸那珂港区中央埠頭 D岸壁30メートル延長 物流効率的に
国が整備を進めてきた茨城県ひたちなか市の茨城港常陸那珂港区中央埠頭(ふとう)のD岸壁が30メートル延長され、総延長300メートルになった。国土交通省関東地方整備局鹿島港湾・空港整備事務所(鹿嶋市)が6日、延長された岸壁を報道陣に初公開した。今回の延伸により、7万トン級の大型船舶や大型船2隻の同時着岸などが、より円滑に行えるようになった。
延伸されたD岸壁は、沖に最も近い場所にある。整備は2015年に始まり、21年に総延長270メートルの状態で稼働を開始した。さらに30メートルを加え、総延長300メートルとする整備工事が2月に完成、供用を開始した。
中央埠頭からの自動車輸出量が増加する中、利便性はさらに高まるという。同事務所によると、同港区からの新車の輸出は16年から始まり、中央埠頭には現在、自動車専用船が1カ月当たり約10隻入港。22年の自動車の輸出量は過去最高の261万トン(速報値)を記録した。中央埠頭から輸出されている車両は、大手自動車メーカー「SUBARU(スバル)」の新車。生産工場のある群馬県太田市から運ばれ、茨城港常陸那珂港区を利用して、北米や欧州に輸出されている。
同事務所の大谷琢磨所長は「クルーズ船を含め大型の船舶に対応できるようになった。効率的に物流が運搬できるようになった」述べた。