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国道6号の渋滞回避 茨城・日立の鮎川停車場線開通 245号と結ぶ

鮎川周辺暫定開通
鮎川周辺暫定開通
国道245号(手前)とつながる鮎川停車場線(中央)=日立市内
国道245号(手前)とつながる鮎川停車場線(中央)=日立市内


交通渋滞の緩和に向け、茨城県日立市の国道6号と同245号を東西に結ぶ都市計画道路「鮎川停車場線」が開通した。同6号を走る車の平均速度で県内最低の箇所を含め、渋滞ポイントを回避する形で互いの道路を行き来でき、課題だった南北方向の移動に新たな選択肢が生まれた。

海と山に挟まれ細長い地形の同市では、市域を南北に貫く幹線道路は国道6号しかなく、慢性的に渋滞が発生している。同6号の交通量が多い時間帯の平均速度で同市は県平均を10キロも下回り、このうち西成沢町区間は16・7キロと県内で最も遅い。

このため新たな南北軸となる道路網の整備が課題となっており、同線もこれを形成する幹線道路の一つとして市の「整備優先道路」に位置付けられてきた。今回開通したのは同市鮎川町の諏訪五差路から国分町までの延長850メートルで、県が2002年度から計画を進めてきた。

同線の開通によって、国道6号に並行して南北につながる中央線(市道)や同245号へのアクセス性が向上する。市南部から同6号を通って日立駅方面に向かう場合、同6号の油縄子や兎平交差点などで起こる渋滞を避けられ、利便性が高まる。

JR常磐線と交わる場所は立体交差(アンダーパス)を整備し踏切も解消。5月24日に暫定開通した。4車線化に向けた一部工事が残っており、全面開通は24年度末ごろの見通し。同市の市街地で幹線道路が新たに開通するのは13年の「山側道路」以来10年ぶりとなる。

将来的には、日立駅東側の海沿いを通る同6号日立バイパスが南側に延び、同線とつながる計画。この日立バイパスⅡ期区間(延長3キロ)の用地取得率は22年度末時点で58%で、完成時期は未定。

鮎川停車場線の開通に合わせて市は、同線の側道から北方向へ常磐線沿いを通る「鮎川町地内道路」(延長640メートル)を新設。新たな南北方向のアクセス道路となる。



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