先進的な農業経営へ 理解深める 茨城・水戸で講座 基調講演や分科会

若手農業者の経営力や意識の向上を図る「ヤングファーマーズ・ミーティング」(茨城県など主催)が1日、同県水戸市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館で開かれた。約140人が参加し、先進的な取り組みを行う県内外の農業経営者のよる基調講演や分科会を通して、経営について理解を深めた。
同講座は、県が2017年に開講した農業経営などを学ぶ「いばらき農業アカデミー」の一環で、今回で6回目。
基調講演は100%有機JAS認定を受けた野菜を生産する「山口農園」(奈良県宇陀市)の山口貴義社長が講師を務めた。「地域とともに 有機農業の可能性を追求する」をテーマに、笑顔のあふれる農園など六つの経営理念を挙げながら、「楽しいと思わないと、(農業分野に)若い人は入ってこない」と強調した。
山口氏は加工や収穫など7部署で分業する経営方法を披露し、「生産性を上げられ、小売店や市場へ安定供給できる」とメリットを語った。
分科会は、山口氏をはじめ、栗原農園(茨城県常陸太田市)の栗原玄樹氏、しんあい農園(同県ひたちなか市)の沢畑菜々子氏、平塚ライスセンター(同県八千代町)の古谷光義氏がそれぞれ実践事例を紹介した。
受講した同県大子町の果樹園園主、佐川太一さん(27)は「新規就農して4年目。今後、経営していく上でいろいろと勉強になった」と話した。