《解説》茨城・結城市長に小林氏再選 公約実現へ財源課題
現新3氏の争いとなった茨城県結城市長選は、現職の小林栄氏が新人2人を抑え、再選を果たした。
自民党結城支部を中心に組織的な選挙戦を繰り広げて地盤を固め、公明党のほか、県看護連盟などの多くの団体から推薦を得て、票を積み重ねた。交流サイト(SNS)の活用に力を入れ、選挙期間中は連日、街頭演説の日程や演説の様子を詳しく伝えた。若年層や浮動票の掘り起こしに注力し、幅広い層の支持を獲得した。
街頭演説や決起集会には、永岡桂子衆院議員や地元の県議が応援に駆け付け、国や県との強いパイプを印象付けた。1期目の実績としてアピールした事業の中には、鬼怒川と田川合流部への水門整備着手など、市、県、国の連携によって進んだインフラ整備もある。道路整備や新たな工業団地造成など、国や県との連携により進展が期待される事業は多い。今後、国や県とのパイプをどのように市の活性化に結び付け生かしていくか、力量が問われる。
結城南中学校区の5小学校を統合した小中一貫校の建設、市役所旧庁舎を活用した複合施設の建設など、1期目の公約の中には道半ばの事業がある。市民文化センター「アクロス」の天井改修など、予算規模が大きい事業も控えている。それらの財源をどのように確保し、いかに公約を実現していくかが注目される。2期目の小林市政の手腕に期待したい。